※本記事は、2026年1月期本決算記事の内容を前提に、2027年1月期第1四半期決算の実績を追跡・振り返るフォローアップ記事です。数値は速報値であり、監査法人のレビューを受けていない点にご留意ください。
本決算の採点サマリー
・総合評価:A
・財務健全性:A/収益性:A/配当株主還元:S
※本決算(2026年1月期)時点の確定評価であり、四半期の内容によって変更しません
積水ハウス(1928)【2026年1月期本決算】財務健全性・配当を徹底分析👇

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①今回の四半期実績
| 項目 | 前年同期 | 当四半期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,940億円 | 9,088億円 | +1.7% |
| 営業利益 | 602億円 | 761億円 | +26.2% |
| 経常利益 | 468億円 | 724億円 | +54.9% |
| 親会社株主帰属四半期純利益 | 333億円 | 584億円 | +75.2% |
通期予想(売上4兆3,530億円/営業利益3,500億円/経常利益3,140億円/純利益2,180億円)に対する進捗率は、売上高20.9%、営業利益21.7%、経常利益23.1%、純利益26.8%です。
業績予想・配当予想ともに修正なし(配当145円据え置き)
②セグメント別の動き
・請負型:小計は減収微減益(営業利益△1.0%)。戸建住宅は前期受注残の反動で減収減益(△33.2%)。賃貸・事業用建物は堅調増収増益。建築土木は減収も採算改善で増益。
・ストック型:増収増益(小計営業利益+11.7%)。賃貸住宅管理は高稼働・賃料水準を背景に堅調。
・開発型:大幅増益(小計営業利益+157.9%)。マンション事業(+528.4%)・都市再開発事業(+130.3%)が牽引。
・国際事業:減収、営業損失42億円(前年同期は営業利益48億円)。
米国戸建住宅の引渡し戸数減少・インセンティブ付与が主因。会社側は「想定内、計画よりやや良い」とコメント。
③今回の動向で気になった点
進捗率(純利益26.8%)は好調に見えますが、経常利益・純利益の伸びには投資有価証券売却益(24億円→106億円)や為替差益(前年同期ゼロ→今回36億円)といった一過性要因が相当含まれています。
マンション事業の営業利益急増(+528%)も物件引渡しタイミングによるもので、事業の実力が急改善したというより期ズレの要因が大きいと見ています。
なお、四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、利益の質をCFで裏付けることはできません(本決算記事と同じ制約)。
④本決算時点の評価との整合性
・財務健全性A:自己資本比率42.7%→43.6%に改善。→順調
・収益性A:数値上は好調だが、一過性要因の寄与が大きく、実力ベースの改善かは2Q以降の確認が必要。→順調(要注意含み)
・配当株主還元S:予想修正なし、145円据え置き。→変化なし
⑤前回(本決算)からの継続性
国際事業(米国戸建住宅)の不振と、その一時性:1Qでも営業損失を継続。会社は想定内・計画よりやや良いとコメントしているが、明確な回復は未確認。→変化なし
「開発事業と国際事業、振れ幅の大きい2本柱」という構図:1Qでもこの構図がそのまま再現。開発型の伸びが国際事業の落ち込みを吸収する形が続いている。→変化なし(構図の継続を確認)
配当の継続性を支える収益基盤:業績・配当予想ともに修正なし。→変化なし
S&Pアウトルック・Net Debt/EBITDA倍率:本決算記事時点(2026年3月)から新たな動きは確認できず。有利子負債はB/S積み上げ計算で本決算時点比微増(1,848,889→1,873,617百万円、参考値・管理人算出)。→変化なし(確認できる新情報なし)
⑥株価動向
・PER:10.49倍(会社予想ベース)
・PBR:1.06倍
・配当利回り:4.11%(会社予想ベース)
・ミックス係数(PER×PBR):約11.12
※データ取得日:2026年7月22日 ※出典:IRBANK
※本決算時点の株価水準セクション(本編)もあわせて参照してください。
【ちび助のひとり言】
今回の1Q、数字だけ見ると純利益+75%とかなり派手な伸びですが、中身を見ると特別利益や為替差益といった「一過性のご祝儀」が結構乗っかってるんですよね。
去年懸念してた「開発事業と国際事業、どっちかがコケたらどうする問題」も、案の定そのままの形で出てきていて。
本決算のときに感じたモヤモヤが、1Qでちゃんと”再現”されているのを見ると、変な言い方ですが「読み通りではある」という妙な納得感があります。
⑦管理人まとめ
2027年1月期第1四半期は、売上高・利益ともに前年同期を大きく上回る決算となりました。
特に純利益は+75.2%と高い伸びですが、この伸びには投資有価証券売却益や為替差益といった一過性要因、およびマンション事業の物件引渡しタイミングによる押し上げが相当含まれており、数字の見た目ほど「実力が急改善した」と捉えるべきではないと考えています。
本決算時点で気になっていた「開発事業と国際事業、振れ幅の大きい2本柱」という構図は、1Qでもそのまま継続しました。
国際事業(米国戸建住宅)は営業損失を計上したものの、会社側は想定内としており、悪化・改善どちらとも言い切れない状況です。
業績予想・配当予想はいずれも修正なく、145円据え置きという株主還元姿勢にも変化はありません。
本決算時点の評価(総合A)を変更する材料はなく、2Q以降も「一過性要因が剥落した後の実力ベースの収益力」と「国際事業の回復動向」の2点を中心に見ていきたいと考えています。
この四半期を一言で表すなら、「派手な数字の裏で、懸念していた構図がそのまま続いた四半期」です。
⑧参考資料・免責事項
参考資料
・積水ハウス株式会社「2027年1月期 第1四半期決算短信」
・積水ハウス株式会社「2027年1月期 第1四半期決算説明会」資料
・積水ハウス株式会社「2026年1月期 決算短信」(本決算記事参照分)
・IRBANK(積水ハウス 1928)
免責事項
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。
※内容には十分注意していますが、数値の転記・計算ミス等がある可能性があります。
※投資判断は、ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
※本記事の内容は、記事作成時点で確認できた情報をもとに作成しており、その正確性・完全性を保証するものではありません。
※本記事の数値は、監査法人のレビューを受けていない速報値です。


